インタビューコーナー

12月の投影のプログラムを作られた増沢さん(以下:増沢解説員) に内容についてうかがいました。


12月のテーマはなんでしょうか。
増沢解説員 「プラネタリウムの世界」というテーマでプラネタリウムの歴史と 当館のツァイスIV型プラネタリウム の機能についてのお話をします。

プラネタリウムとはどの様な機械なのでしょうか
増沢解説員 プラネタリウムの語源はPlanet(プラネット:惑星)からきており、惑星の動きを映す機械という意味です。 プラネタリウムができる以前は天球儀があり、 天球儀の表面に描かれていた星図を外側から見ていました。 ロシアには直径4メートルもあるゴットルプ天球儀と言うものもあり、 これは人が内側に入って見るようになっており、 今のプラネタリウムに近いものです。 どちらの天球儀も主に恒星を示すものでした。 現在のような惑星の動きを表すことのできるプラネタリウムは1923年にドイツのカール・ツァイス社が作りました。 最初に作られた I型 は1つの恒星球と惑星投影機の棚で構成された1球式でした。 日本には1937年に大阪の電気科学館、1938年に東京有楽町の東日天文館にツァイスII型が導入されました。 残念ながら東日天文館は戦災で焼失してしまいました。 長いこと大阪だけでしたが、東京にもプラネタリウムをと言う事で、1957年(昭和32年)に当時建設中だった東急文化会館に現在の五島プラネタリウムを設置して頂きました。 当館のプラネタリウムはツァイスIV型で恒星球が2つあるタイプです。 その後プラネタリウムは明石や名古屋をはじめ日本全国に作られ現在では約350館あり、国産のプラネタリウムも作られています。 世界には約2000館のプラネタリウムがあります。

プラネタリウムにはどのような機能があるのですか。
増沢解説員
当館のプラネタリウムの主な機能は、1日の星の動きを表す「日周運動」、星空の中の太陽や惑星の動きや月の満ち欠けを表す「年周運動」、日本から離れて南極や北極や赤道など地球上どこの星空をも再現できる「緯度変化」、地球の自転軸がコマの首振り運動するために天の北極が変化する「歳差運動」です。

水平線より下の星は投影されませんがどのような仕掛けになっているのですか。
増沢解説員 投影用レンズの前に水銀シャッターという装置が付いていて水平線のより下の星はシャッターで覆われて映らないようになっています。 大きな球型の投影機に付いている棒のようなものがシャッター装置です。

惑星や太陽、月の動きはどのような仕組みになっているのですか。
増沢解説員
惑星,太陽,月の投影機は恒星球の間のかごのような部分に入っていて、ギアとスリップリングによって動くようになっています。 プラネタリウムは地球から見た惑星などの動きを映すので天動説の動きをさせているのです。 天動説で惑星の動きをさせるのは周転円を使うなど複雑でむずかしいのです。 この複雑でむずかしい動きをギアの組み合わせで行っているツァイスの技術はすばらしいと思います。

投影の見どころはどこでしょうか。
増沢解説員 今年は西暦2000年ということで2000年前の星空を御覧いただきます。 現在日本からでは見ることのできないみなみじゅうじ座やケンタウルス座が歳差運動のため当時の日本では見えていたことを確認していただきます。 また、ドイツの博物館に展示されているツァイスI型プラネタリウムの写真もご覧にいれます。

増沢さんありがとうございました。
聞き手:小川誠治、文責:小島、野地、野村


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