インタビューコーナー

3月の投影のプログラムを作られた木村直人さん (以下:木村解説員)に内容についてうかがいました。


3月の話題はなんでしょう。
木村解説員 「太陽系の辺境をめぐる小天体」というテーマで 冥王星の外側を回る小天体についての話しをします。 1992年の夏に冥王星の外側を回る小天体が発見され、 現在では200個以上が見つかっています。

小天体にはどのような天体があるのですか。
木村解説員
太陽系は太陽と惑星,衛星,小惑星,彗星で構成されています。 小天体としては火星と木星の間にある小惑星,彗星があります。 小惑星は約200年前にケレスが発見されて以来1万個以上見つかっており、 彗星は2000個以上見つかっています。
最近、冥王星の外側を回る小天体群が見つかり、 カイパーベルト天体と呼ばれています。 太陽系の成因と密接な関係がありそうだと注目されています。 もうひとつ、 太陽系の周囲に球状に分布するオールトの雲と呼ばれるものが予測されています。

カイパーベルトとオールトの雲の位置や大きさはどのくらいなんでしょうか?
木村解説員 カイパーベルトは円盤状で太陽から 40天文単位から100天文単位のところに分布し、 一番大きなもので200kmくらいあると推定されています。 ハレー彗星やエンケ彗星など短周期彗星の元になるもので 太陽系ができたときの微惑星の名残ではないかと考えられています。 微惑星の多くは衝突合体して惑星になりましたが、 カイパーベルトのあたりでは惑星になれなかったようです。
オールトの雲は太陽から約1光年のところに球状に分布し、 ヘール・ボップ彗星やウエスト彗星など長周期彗星の元とみられています。

微惑星と小惑星との区別はどうなっているのですか。
木村解説員
微惑星と小惑星では組成が違います。 微惑星や彗星は水などの揮発物質を多く含んでいます。 しかし小惑星は一度融けて固まったものがばらばらになったので、 揮発物質はほとんど含んでいません。 地球に落ちてきた隕石の結晶を見ると、 熱で一度溶けて固まったものと 熱の作用を受けていないものがあり、 その隕石の元が微惑星か小惑星かわかるようになってきました。 実際、熱の作用をうけていない隕石を熱すると水などがでてくることもあります。

今月の見どころはどこでしょう。
木村解説員 最近は宇宙の話題は遠いところが多くなっていますが、 私たちの太陽系にもまだわかっていない部分が多くあることも知ってほしいと思います。 画像もコンピューターを使い、小天体の軌道などわかりやすくお見せします。

最近の日本における太陽系の研究はどうなっていますか。
木村解説員
ハワイにすばる望遠鏡ができたので観測することができるようになりました。 カイパーベルトの研究をする若い研究者のチームができたので 研究成果が期待されます。

木村さんありがとうございました。
聞き手:工藤、文責:小島、野村


ハイパー豆知識

インタビューコーナーのトップへ 本家「今月の話題」へ 五島プラネタリウムのトップへ