インタビューコーナー

6月の投影のプログラムを作られた解説員の重井美香さん(以下「重井さん」)に、 その内容を野村(以下「N」)がうかがってきました。

6月の話題はなんでしょうか?
重井さん 古代エジプトの星空です。
古代というとどれくらい前ですか?
重井さん 今から約5000年前です。
当時のエジプトでは現在の太陽暦のもととなった エジプト暦 というものを使っていました。
そのエジプト暦というのはどんな暦(こよみ)だったのでしょうか?
重井さん
当時のエジプトでは全天で一番明るい恒星である おおいぬ座のシリウスが信仰上とても大切な星でした。 このシリウスが太陽が昇る直前に昇ってくることを ヘリアカル・ライジング といいます。 エジプト暦では、この日を年初とし農業の時期を決めていましたと言われています。
高水季
(アケト)
耕作季
(ペレト)
収穫季
(シェムウ)
追加日
(エバゴメン)
120日 120日 120日 5日
今月は このヘリアカル・ライジングをプラネタリウムを使って再現します。
5000年前の星空というのは今と同じだったのでしょうか?
重井さん 現在、北を示す北極星はこぐま座の主星のポラリスですが、 当時はりゅう座の主星のツバンを中心に星はまわっていました。
それはどうしてですか?
重井さん
歳差(さいさ)のためです。
地球は極軸を中心に回転しています。 この極軸の先に北極星があります。 しかしこの極軸は昔からずっと今の北極星を指しているわけではなく、 コマの心棒のようにゆっくりと円を描いて振れているのです。 これを「歳差」といいます。 この歳差のために、 5000年前にはツバンが北極星であり、 逆に今から1万2000年後には こと座のベガ が北極星となります。 約2万6000年で一周します。
その歳差のために古代エジプトでは ツバンが北極星だったのですね。
重井さん はい。 この歳差もプラネタリウムで再現しますので是非見てください。
めったに見られないものが見られるわけですね。
重井さん そうです(笑)
私も投影を楽しみにしています。
本日はありがとうございました。
文責:野村


観望会

日時: 6月20日(日)の夕方
場所: 渋谷 東急文化会館屋上
料金: 無料
問合せ: 03-3407-7409(五島プラネタリウム)

重井さんも来られますので是非おいでください。
なお雨天など星が見えない場合は中止です。

●ハイパー豆知識(関連ページへのリンク集)

ヘリアカル・ライジング(Heliacal Rising)

日本語では「日出昇天」。 heliacal は「太陽の」「太陽に近い」「太陽と同じころ出る(沈む)」 という意味があります。

エジプト暦

歳差

その他


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